衣川晃弘大先生御講話 平成24年4月7日 道北道東見聞会

皆さんは、生きているのに夢がありますか? 年齢の大小は関係ないのです。私は今、六十七歳です。今度六十八歳になるのですが、生きている夢は凄いのです。なぜなら、「日本が精神的、物質的に調和の取れた平和な国になるためには、私たち一人一人の人間性の問題だ」と思っているからです。私は、「国が悪い」とか「政治が悪い」とか、一切言ったことがないのです。私たち個人個人の人間性の問題だと思っているのです。

自分のことしか考えない日本人、言っている意味が分かりますか? 他の人の幸せも考えない日本人が多い中で、何が素晴らしい国になるものですか。一番大事なことは、人間は、何があっても揺らがない人間にならなければいけないということです。どうすれば揺らがないか? それは、命に通じることだと私は分かったのです。これが霊性変革です。命を否定する方を良く見ると、この世のお金だけが魅力、仕事が魅力、……と言う人は、変化するものに焦点を絞っているでしょう。

お金は減ったり増えたりしますよ。間違いないですね。体は健康になったり病気になったりしますよ。家族が一番という方は、家族に問題があったら心が一気にグラッとなりますよ。間違いないでしょう。仕事が一番という方は、仕事が悪くなったら、気持ちがバタッと落ちますよ。この世のものに焦点を絞っているから、あなた方は心が揺れるのだろうと思います。では、変化しないものは何だろうか? 私は、四十八歳から、「本当の幸せとは何なのだろうか?」と思い出しました。日本には、本当の幸せを教えてくれる人はありませんでした。お金持ちになる方法を教えてくれる人はいても、多くの人がお金持ちにはなっていないではないですか。 

「こうしたら、お金持ちになるよ」、「こうしたら、健康になるよ」、……。健康講座だってたくさんあるではないですか。間違いないですね。「こうしたら、お金持ちになれるよ」という講座があるのです。しかし、お金で苦しんでいる方が多いではないですか。

「こうしたら、人間は成長するよ」という講座があるのに、ほとんどの人が、成長していないではないですか。「こうしたら、健康になるよ」と、……健康になっている人が少ないではないですか。次々次々、いろんなことが起こっていますよ。間違いないですよね。

揺れるものに焦点を絞っているからです。だから心が揺れるのです。

私は本場のインドに行くようになりました。私は、会社の仕事をしながらでも、「人間として成長したい」と思うようになったのです。「どっちみち、人間は、一生は一度しかない。どんなに立派な会社を作っても潰れるか、潰れかけたりとか、いろんなことがあるのだ。病気になったり、健康になったりするのだ。何れは全て人々は別れるのだ」と思うようになりました。間違いないですね。全部、家族はバラバラになるのです。誰かが先に死ぬでしょう。つまり誰かが残り、誰かが死んでいく。そして、皆いなくなるのがこの世の常で無常の世界です。この無常の世界で、どうしたら何ら心が揺れなくて、そして幸せに生きることができるだろうか? 私は短い人生の中で追求するようになりました。自問自答しました。

そして、インドに行った時に、インドではこの宇宙で最高といわれる方がおられまして、その方を見た時に思いました。「残された人生を人類や社会のために捧げます」と決めたのです。自分や家族のために捧げてきたのを、これからは人類や社会のために捧げますと思った時に、人生の道が拓いたのです。あなた方は、まだ道が拓いていないのです。まだ、未踏の地があるのです。その未踏の地こそ、人生の幸せの生き方です。その道が拓いたら、私に近づく人に偉大なる方の力が流れて、中には病気の方が良くなられたり、仕事が突然良くなる人、良くならない人、色々な人があります。でも、付いてこられる方々は色々な問題が良くなられる方が多いです。これは私の力ではないのです。

人間は、凄い力を秘めて生まれたのです。その本当の力を知らないで、ほとんどの人が人生を終えているのです。まず、霊性変革、人間は一番大切なことを忘れていたのですね。命が一番大切です。

どうしたら命に通じるのだろうか? これが霊性変革だったのです。この努力をベストグループの人はしているのです。

でも、命を知らない人もおられるのです、「命知らず」と言って。こういう人と付き合うと怖いですよ。人を傷つけたり、人を殺すこともへっちゃらです。だから、悪いことをする人は命知らずです。しかし命の尊さを知った人は、人を傷つけることもできなくなるのです。命の尊さを知った人にとっては命が一番大切ですから、命あるものを傷つけられなくなってくるのです。

その次に純粋に社会のために、役に立てる人間になるということです。損得なしでお仕事をしますと「この人は、損得なしで良い仕事をされる」と信用を得るのです。

私が事業家で成功したのは、皆の幸せを願って一所懸命に仕事をしたら、多くの人が付いて来てくれたのです。良い仕事しかしなかったものですから、信用を得たのです。

だから、成功をさせて頂いたのです。信用を得るには、社会のために人のために、良いことをすれば良いのです。そこには、怒りや憎しみがあったらいけないのです。「皆様のお陰」、「皆様のお陰」という感謝の心をもってお仕事をすれば上手くいくのです。本当なのです。

これが社会変革、つまり社会の為に役に立つ人間になることです。そして、気がついたら個人の人格が変わっているのです。

ところが、人間は皆、個人を変えようとするのです。これは無理なのです。個人なんて付き合う人によって変わる。病気になったら、人生がまた不安になる。お金が入れば安定するし、出れば不安になる。間違いないですね。家族に問題があれば不安になる。

人間は皆、外にあるもので変化しているのです。だから、皆さん人生が変わらないのです。

メーテルリンクの『チルチルミチルの青い鳥』、チルチルとミチルが幸せを求めて世界中を歩いたわけです。ところが世界中を回ったけれど、外には幸せはなかったのだと、そして最後に幸せの種は自分の中にあったのだと気づいたのです。

幸せの種は、自分の中にあるのです。その幸せの種に私は繋がる努力を社会のお役に立ちたいと思ってずっとしてきたら、いつの間にか人間が変わっていたのです。

私は、物凄く心配性だったのです。不安症だったのです。物凄い小心者だったのです、そういう家庭で過ごしているから本当を言えば、私は心が揺らぐタイプだったのです。

ところが今は、ほとんど揺らがないのです。社会に何があろうと、どんなことがあろうと、ほとんど揺らがないのです。一度、医者から命が危ないと言われても何にも揺らがなかったのです。

人間は生まれたら死にます。死を怖がるよりも、僅わずかしかない人生の中でどうあるべきか、短い人生の中で有意義な人生を送ってみたいと思う方が大切だと思いませんか。

だけども人間は皆、周りのものに焦点を絞っているのでいつも心が揺れ動いているのです。私が揺れることはほとんどありません。なぜなら、私は大地に根を張っていますから。

池の中の蓮の花を見て下さい。蓮の花は大地に根を張って、たとえ池の水が汚れても美しい花を咲かせるではありませんか。

つまり大地に根を張り、周りに影響されなければ、美しい花を咲かせるのです。一度しかない人生を立派な人生として歩むことができるのです。でも、波があると少しは私も揺れます。でも根っこは全然揺れていません。私は、蓮の花のように周りに影響されない人生を生きようと決めたからです。だから、ほとんど揺れることがありません。しかし皆、一喜一憂して生きているではないですか。楽しいですか? 良い事があると嬉しい、いろんな事があると不安になる。これがこの世の中でしょう。

「あなたは真理が解った人だ」とインドでは言われました。もう人生の目標を達成し、悟りを少し開かせて頂いた者にとっては、もうこの世のことは大した問題ではないのです。この世は、人間を成長させるために創らされたものですから。

誰でも、いずれは死にます。いつも私は「死ぬ」「死ぬ」と言っています。絶対に死ぬのです。実印を押しても結構です。でも後何年とか、何カ月とか絶対言ってはいけません。人は生まれたら死ぬのですから。これをまずわきまえた上で、僅かな人生しかないのに人間は何の為に生まれたのかということを知らずに生きている方と、知って生きた方とは、えらい違いと思いませんか。知らないで生きている方は何て可哀想なのでしょう。

人間は何の為に生まれたのかを知った人にとっては、人生とは素晴らしいものだったのです。だから、私はもうこの世にあまり未練はないのです。この世の中には未練も残していないのです。私は、物心共に豊かであることが大事だと思っています。

精神的に豊かで、物質的に豊かではないというのはおかしいと思います。

だから、私は人格者は仕事ができるのが当然と思っています。私は人格者は多くの人によって支えられ、立派な人生を歩むことができると思っている一人なのです。だから一番大事なのは、精神的なものと物質的なものは調和が取れないといけないということです。皆さんはお金が儲かっても、まだ必死になっておられます。一方、お金がなくって必死になっている方もいっぱいおられます。

生きるためにはお金は大事です。だから、物心共に豊かであることが大事です。そのためには、日本を構成している一人一人の「霊性変革」、「社会変革」、「個人変革」が大切です。ベストはそのためには、二つの基本原則と十三の正しい生き方と十三の決意を実行しています。私達一人一人がベストの指針に基づいた正しい生き方をさせて頂く事により、日本が道徳に満ちた国になる事と命を大切にする国になる事により、真理の国になる事を心から願い、お手伝いをさせて頂くために創られたグループです。

死ぬのは当たり前ですから、「たとえ人生が短くとも、素晴らしい人生でありますように」と思います。私だって、後何年生きられるかは分かりません。ベストグループはたった十二年で、北海道から沖縄まで全国に交流会が存在しているのです。しかし、私たちが間違っていたら、ここは出来ません。私の力ではありません。偉大なる方と皆様がして下さったのです。

「建築業をやっている方は手を挙げてください」(会場の方にお声を掛けられる)

「建築業の方、建物を建てる時に、一番時間をかけるのはどこですか?」

「基礎です」

「基礎作りが、一番時間がかかるのです」

先に慌てて建物を建てたら、すぐに壊れますよ。三百年、五百年後、ベストグループが日本の未来にお役に立つグループになるように、インドの偉大なる方が仰られたのです。後、三百年、五百年経つと日本は世界の国々から、「日本を見習え、日本は人格者の国であるそういう時が来るであろう。そのためのグループの一つを創りなさい」と言われたのです。

私の代で大きくしようとは思っていません。まず基礎作りに一番時間が掛かるじゃないですか。基礎が出来てなくて大きくしたら、すぐに崩れますよ。立派な人財を遺しておけば、その人財が基礎になります。その人がまた立派な人財を育ててくれて、三百年、五百年後の日本が立派な国になる基礎を作りなさいと仰ったのです。ですから、基礎作りに百年、二百年掛かるかも知れません。その代わりに基礎がしっかりしていれば、永きに亘わたって、日本の未来のために、世界の見本たるグループの一つになるように、私は今、日本中で人財を探して歩いているのです。だからずっと人を見ているのです。あなた方の子供の時代に日本はどうなっているかご存知ですか? もっと良くない国になっているのです。たったこの三十年で、日本の国は変わったのです。三十年前までは人格者が沢山いました。しかし、この三十年でほとんど人格者は減ったのです。これから人類は何百年、何千年、何万年続くかも分かりません。そのために私たちは真理の解った人格者を育成しておきなさい、その基礎を作りなさいと言って創らされているグループなのだということをご理解して下さい。当然、あなたの幸せのお手伝いも一緒にさせて下さい。そのためだけじゃない。日本の未来の基礎のために、立ち上がらせられたグループの一つなのです。他にもあるかどうかは知りません。きっとあるでしょう。

私は、道北道東・道央・道南には二カ月に一回しか来ません。本部に来られて初めて人格の養成をしますが、なかなか人は変わらないのです。見て下さい、あまり変わっていない先輩方を。人は簡単には変わらないのです。だってこの方々は、一番は何かと言ったら、実際は仕事とか家族とか、体とかお金に焦点を絞っているから、いつも心が揺れ動いているのです。そして、私と会った時だけ揺れないのです。そして私と離れた途端に揺れるのです。だから人はなかなか変わらないのです。

私のような者でも変わらせて下さったということは、変わる人も中にはいるということです。

でも、やっぱり日本人です。日本人は、根っこは素晴らしいです。だから日本人に白羽の矢を立てられたのだと思います。「日本が三百年、五百年後に世界の見本たる国になるであろう。そのための礎に、お前たちがなりなさい」と私の愛する偉大なる方が、直接、仰られたならば、私たちもならなくてはいけないと思っています。ありがとうございます。

 

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